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令和5年度 海外展開に向けたインフラFS 補助金
過年度採択事業者レポート
H31 一般補助

ベトナム国・南部ビンズオン省でのスマート教育インフラ
及びデジタル教育コンテンツ輸出に向けた
事業実施可能性調査事業株式会社矢野経済研究所

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所

1インフラ/エネルギーインフラFS事業の概要

タブレットと電子黒板を繋ぐアプリケーションをクラウド経由で提供して、先生と生徒のインタラクティブな授業を実現するとともに、日本のディジタル教科書などのコンテンツも、ベトナム向けにローカライズした上で、セットで提供して、ベトナムの学校教育のDX化、ICT化に貢献する。

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所

2事業の競争優位性など、特にアピールしたい特徴

ベトナムにおける教育のDX化の先駆けとして、PC操作に不慣れな小学生でも扱える簡易なインタフェースを実現するとともに、日本の東京書籍のデジタル教材をベトナム向けの教科書に準拠してローカライズしたものをセットで提供し、日本式のICT教育も一部持ち込んでいる。

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所

3進出先の国や地域のニーズ、抱える課題と解決施策

ICTを活用することにより、従来の詰め込み式の一方通行の授業から、より先生と生徒がインタラクティブにコミュニケーション出来るとともに、他の生徒の考え方も瞬時に共有することが出来るため、多面的に物事を捉えて考える力を身に着けられる効果が考えられる。

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所

4インフラ/エネルギーインフラの導入により見込まれる事業の効果

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所
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3のニーズや課題に対する、事業の解決施策と効果

各生徒がタブレットに記載した考えを電子黒板に一覧表示することにより、先生が生徒の理解度をすぐに把握することが出来るとともに、生徒も他の生徒の考えを見ることが出来て、相互理解とコミュニケーションの活性化が見込まれる。

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事業効果を示す指標などを用いた定量的な説明

授業の最初に生徒全員のタブレットを一覧表示して宿題を確認しますが、従来だと先生が生徒の宿題を回収して1枚ずつ確認してフィードバックするというやり方でしたが、その回収の時間を1回当たり5分として、1日4授業、1週間で20授業、1ケ月で80授業とすると、1ケ月で5分x80授業=400分(6時間40分)の時間の削減。また1クラスに生徒40名として、1授業40枚の紙の削減、1ケ月で80授業x40枚=3,200枚の紙の削減、年間では38,400枚の紙の削減となり、CO2の削減にも多いに貢献している。

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本事業範囲内における定量的な数値の最終的な見込み

現在は私立の小学校4校に商用でご利用いただいていますが、今年末よりフエ市、ホイアン市の公立校で利用が開始される予定であり、タブレットの公立校への普及とともに、5年後には全国の公立校300校への普及を目指している。

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FS事業実施後の事業進展や受注実績の有無

NTT東日本の100%子会社であるNTTイーアジアとベトナムの国営通信会社のVNPT(VietNam Posts and Telecommunications)の出資会社のVMG社との現地合弁会社であるOCG Technology社を通じてサービスを提供しています。 ハノイの私立校であるアルキメデス本校、アルキメデス分校、メイスクール、及びFSに参加いただいたビンズオンの私立校のンゴートイニエン校の4校で商用利用いただいております。
また2022年11月には中部フエ市の公立中学校のグエンチーフオン校への導入も決まり、今後は全国の公立校への展開も期待されております。

5本事業における今後の計画

2022年12月 フエ市、ホイアン市の公立学校10校へ導入予定
~2027年 全国の公立校300校へ拡張予定

採択事業レポート:株式会社矢野経済研究所

6事業の水平展開の可能性

  1. プラットフォームの普及に伴い、東京書籍を始めとする日本のデジタル教材を更に持ち込み、日本のICT教材の普及拡大にも貢献する予定。
  2. ベトナムの公立校への普及に成功した暁には、周辺のカンボジア、ラオス、タイ等へも展開を目指す予定。

7質の高いインフラ/エネルギーインフラFS事業の補助金を活用したメリット

金銭面での補助のみならず、日本の経産省からの後押しのある事業ということで、現地の教育局や人民委員会に対する影響力があった点と、商用化においてもそのブランド力を活用することが出来た。

8本事業に関する問い合わせ先

OCG Technology
担 当:近藤俊一
連絡先:+84-90-407-1908
email:s.kondou@ocg.vn